#676 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 レオナルド・ディカプリオ&クエンティン・タランティーノ会見レポート

 

むかしむかし、ハリウッドでは……

誰もが知る映画の都ハリウッド。その「面白い時代」のさなか1969年を舞台に、奇才クエンティン・タランティーノが描いた作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が本日から公開されています。

主演は、これまでも共演が何度か囁かれながらも実現しなかった2大スター、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピット。二人が演じるのは、落ち目の俳優リック・ダルトンと、彼のスタントマン、クリフ・ブース。

二人のバディがとにかくよくて、ちょっとジーンとさえしてしまうのですが、実はこの二人は架空の人物。69年に起きた「シャロン・テート事件」を実在の人物たちを配して描きながら、そこにこの架空の二人を配置したアイディアが秀逸なんです。

そんなストーリーに至った経緯や、撮影時のこと、そしてこの時代がどう「面白い時代」なのかーー。たっぷり約1時間語ってくれた記者会見の模様をお届けします。

 

 

まず、リック・ダルトンは1950年代に人気を博したスターという設定です。それについてタランティーノ監督は、

「アメリカでは1950年代にテレビが登場して、新しいスターが生まれたんです。それまで人気を集めた映画スターよりも、テレビドラマの1話に注目が集まるようになった。大きな変化ですよね」

リックは、まさにそんな人物として描かれています。

「でも、そういうスターが60~70年代にどうなるか、当時は誰も予想していませんでした。スティーブ・マックイーン、クリント・イーストウッド、ジェームズ・ガーナー、テレビから映画へ見事にスイッチできた3人の俳優のことは多くの人が知っています。けれど、うまくスイッチできない人たちもいたわけです。そういう俳優の様々な要素を集めたのがリックなんです」

 

記者会見にて

 

そんなリックを演じるのがレオナルド・ディカプリオ。あまりにスターなので、特に若い世代の人はそういう認識がないかもしれませんが、彼はスター性のみならず、お芝居で評価された俳優。天才的なひらめきのお芝居は、10代の頃から映画好きの心をぎゅっと掴んできました。

何かの役を演じる時は「徹底的にリサーチする」というディカプリオは、リック役をどうとらえているのでしょうか?

「僕とブラッドが演じるのは、変革していくハリウッドの中で取り残されつつある二人。実際には僕もブラッドも成功しているけれど、この業界がどういうものかは周りを見ていますから、二人の置かれた状況もよくわかります。この業界で生き延びるためには、お互いが必要という関係ですよね」

そんなリックを演じる際に、タランティーノから言われたことは?二人は『ジャンゴ 繋がれざる者』に続く2作目のタッグです。

「タランティーノ監督は、そんな二人の映画には描かれない、背景になるストーリーをすべて用意してくれていたんです。50年代にスターになったリックとクリスがそれまでどんな映画に二人が出てきたのか、その中でどんな関係を築いていったのか。それを知った上でインできましたし、撮影中にももっと情報が来ましたから、二人の置かれた時代の精神を理解しながら撮影することができたんです」

俳優のイメージを豊かに膨らませてくれるタランティーノ監督のバックストーリー。タランティーノ、ディカプリオ、ブラッド・ピット。無類の映画好きが集まった撮影が、どんなに豊かな時間だったかは想像にかたくありません。

まだまだ続く二人のお話。次回も、たっぷりお届けしたいと思います。お楽しみに!

現在、公開中。

公式サイト:http://www.onceinhollywood.jp/

 

 

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映画のある生活
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2003年にスタートした~考える高校生のためのサイト~Mammo tvの連載コラム「映画のある生活」が、こちらのサイトにお引っ越ししました。