#769 黒の牛 牛嶋神社イベント・リポート

みなさんは『十牛図』をご存知ですか?

書かれたのは中国、宋の時代と云いますから、今から1500年ほど前。そう考えると果てしない気持ちになりますが、

人間が悟りに至るまでの道程を、人間の牛との関係になぞらえ、十の段階で「絵」と「短い言葉」で表した禅宗の図。

とても深い内容が、今の時代で云うイラスト的な感覚で描かれているようにも見え、興味深いのですが、こちらの「十牛図」を映画で表したらどうなるのか。

そんな壮大な思いつきを実現してしまったのが、若干29歳で発表した『祖谷物語 -おくのひと-』で注目された蔦哲一朗監督。

“#769 黒の牛 牛嶋神社イベント・リポート” の続きを読む

#768 オリビアと雲 監督インタビューvol.2

前回からお送りしている『オリビアと雲』、ドミニカ共和国出身のトマス・ピチャルド=エスパイヤ監督のインタビュー。

理屈ぬきに気持ちよく流れていくアニメーションと音の洪水に、心を奪われる本作。12人のアニメーターが描いたスタイルの異なるアニメーションが絶妙にコラージュされています。

監督は、それぞれのアニメーターに合わせ、別々のお題を出したそう。それに応えて上がってきた映像があまりにも素晴らしく、感動して「思わず、恋してしまいました」という瞬間がたくさんあったそうです。

そんな瞬間は、アニメーションだけではなかったよう。今回は、この映画の「声」のお話からスタートです。

“#768 オリビアと雲 監督インタビューvol.2” の続きを読む

#767 オリビアと雲 監督インタビューvol.1

昨年の東京国際映画祭でも、観た人たちの間で話題になっていた『オリビアと雲』。ドミニカ共和国出身のトマス・ピチャルド=エスパイヤ監督が、監督・脚本・編集・美術・撮影監督を手がけているアニメーション作品です。

12人のアニメーターが参加して、異なる手法のアニメーションがワンシーンの中にも融合している。それが自在に形を変えて次のシーンへとつながっていく様子は、いつしか吸い込まれ、酔わされるような魅惑があります。

映画の資料に「カリブ海の鮮やかな色彩」と素敵な表現がありましたが、まさしくそんな色彩世界。言葉にしがたい物語は、後半など、この監督は村上春樹がお好きなのだろうな……と思わせます。

そんなトマス監督にリモートインタビューさせていただきました。

“#767 オリビアと雲 監督インタビューvol.1” の続きを読む