10月9日(金)から公開されている映画『DIGGER ディガー』。
トム・クルーズ演じる主人公ディガーは、石油採掘会社のCEO。強大な権力を持つ彼が好き放題、やりたい放題したものだから、世界は大変なことに……!
自分で蒔いた種は自分で何とかしろ!と大統領から命じられ、そのとんでもない尻ぬぐいにディガーが乗り出す……大丈夫か、大丈夫なのか、ディガー!??? というお話です。
ディガーと身近な人たち、大統領をはじめとする時の権力者、あんな人やこんな人が迷走に迷走を重ね、あらゆる人々を巻き込み、壮大かつ熱量の高いアーティスティック・コメディーのような世界が繰り広げられるのですが、たとえば、こちら、ディガーの寝室のシーン。Vista Visionを採用した映像、美しいのです。

監督は、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。レオナルド・ディカプリオが荒廃した野山で壮絶なサバイバルを繰り広げ、悲願のアカデミー賞を受賞した映画『レヴェナント:蘇りし者』(2016)を撮った監督です。
こちらの『ディガー』、なにか今の世界を思わせるストーリーなのですが、イニャリトゥ監督がメキシコの劇作家・作家であるサビーナ・バーマンと脚本を書き始めたのは今よりもずっと前、2017年のことなのだそう。
脚本を書いている監督たちも、脚本の内容を追い越すかのように、世界の状況が脚本に近づいていくのを不思議にを感じながら脚本を作っていたそうですが、時にこういう予言めいたことが、アーティスティックな作り手には起こることがあるように思います。
争いの火種の止まらない今の世界を思うと、なんとも複雑な気持ちになりますが、こちらの映画は、その状況を爆発的なエネルギーでコメディに昇華していて、ものすごくダイナミック。イニャリトゥにしか撮れないなと思わせる映画になっています。こちらが、最初の方に出てくる印象的なシーン。最後まで見ると、「なるほどな~」という伏線も感じられるシーンです。




