先月末から公開されている『黒の牛』。
人が悟りにいたるまでの道程を描いた禅に伝わる「十牛図」をもとに、第一図から第十図に至る過程を、ほぼ台詞を交えることなく、存在の力で見せていく本作。それだけに水墨画のように広がる映像世界、その圧倒的な静けさにいつしか引き込まれます。


~考える高校生のためのサイト~Mammo tv より
先月末から公開されている『黒の牛』。
人が悟りにいたるまでの道程を描いた禅に伝わる「十牛図」をもとに、第一図から第十図に至る過程を、ほぼ台詞を交えることなく、存在の力で見せていく本作。それだけに水墨画のように広がる映像世界、その圧倒的な静けさにいつしか引き込まれます。

みなさんは『十牛図』をご存知ですか?
書かれたのは中国、宋の時代と云いますから、今から1500年ほど前。そう考えると果てしない気持ちになりますが、
人間が悟りに至るまでの道程を、人間の牛との関係になぞらえ、十の段階で「絵」と「短い言葉」で表した禅宗の図。
とても深い内容が、今の時代で云うイラスト的な感覚で描かれているようにも見え、興味深いのですが、こちらの「十牛図」を映画で表したらどうなるのか。
そんな壮大な思いつきを実現してしまったのが、若干29歳で発表した『祖谷物語 -おくのひと-』で注目された蔦哲一朗監督。
前回からお送りしている『オリビアと雲』、ドミニカ共和国出身のトマス・ピチャルド=エスパイヤ監督のインタビュー。
理屈ぬきに気持ちよく流れていくアニメーションと音の洪水に、心を奪われる本作。12人のアニメーターが描いたスタイルの異なるアニメーションが絶妙にコラージュされています。
監督は、それぞれのアニメーターに合わせ、別々のお題を出したそう。それに応えて上がってきた映像があまりにも素晴らしく、感動して「思わず、恋してしまいました」という瞬間がたくさんあったそうです。
そんな瞬間は、アニメーションだけではなかったよう。今回は、この映画の「声」のお話からスタートです。
昨年の東京国際映画祭でも、観た人たちの間で話題になっていた『オリビアと雲』。ドミニカ共和国出身のトマス・ピチャルド=エスパイヤ監督が、監督・脚本・編集・美術・撮影監督を手がけているアニメーション作品です。
12人のアニメーターが参加して、異なる手法のアニメーションがワンシーンの中にも融合している。それが自在に形を変えて次のシーンへとつながっていく様子は、いつしか吸い込まれ、酔わされるような魅惑があります。
映画の資料に「カリブ海の鮮やかな色彩」と素敵な表現がありましたが、まさしくそんな色彩世界。言葉にしがたい物語は、後半など、この監督は村上春樹がお好きなのだろうな……と思わせます。
そんなトマス監督にリモートインタビューさせていただきました。
前々回からお届けしている第38回東京国際映画祭リポート。
vol.1 深田晃司監督のマスタークラス
vol.2 映画『MISHIMA』の舞台挨拶
につづいて、お届けするのは、12月に劇場公開される映画『エディントンへようこそ』の上映後Q&A。
日本でもセンセーショナルかつ考えさせられる作風で、高い関心を寄せられているアリ・アスター監督。
その作風から、どんな人なのだろう……
と気になっている方も少なくはいはず。監督、こういう方です。
“#764 第38回 東京国際映画祭リポート vol. 3 ~『エディントンへようこそ』上映後Q&A ~” の続きを読む
前回の深田晃司監督マスタークラスにつづいて、今回は10月30日に行われた映画『MISHIMA』上映前の舞台挨拶の模様をお届けします。
1985年の第38回カンヌ国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞しましたが、日本では劇場未公開。今回が日本初上映ということで、会場には多くの映画ファンが集まりました。
10月27日~11月5日まで有楽町・日比谷界隈を会場に、今年も開催された東京国際映画祭。
有楽町駅前には上映作品のポスターをコラージュした巨大ボードが置かれ、思い思いの映画を指差しながら話をする人たちの様子が見受けられました。
映画祭というと、レッドカーペットにスターが登場し、たくさんの映画が上映される華やかな場というイメージを持たれる方が多いと思いますが、実はもっと地道な、さまざまな機能があるのをご存知ですか?
残暑と共にある初秋の影響か、気づけば今年も東京国際映画祭の季節。日比谷・有楽町界隈の映画館や施設を会場に、10月27日から11月5日まで、今年も世界各国の映画が上映されます。
映画祭の魅力と云われて一番に思い浮かぶのは、映画監督や出演俳優のトークを生で聞けること、という方も多いのではないでしょうか。今年もさまざまなゲストが来日・登壇します。